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  ニュース     2023/12/01 10:51

中国:「肺炎検査キット」特需、院内感染恐れてネット購入 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】マイコプラズマ肺炎を中心に、中国各地で呼吸器感染症例が増加するなか、自己検査キットの需要が急拡大している。病院で感染することを恐れ、自身でオンライン購入する例が多い。あるオンラインストアでは、マイコプラズマ肺炎検査キットの販売実績が足元で5000点を超えた。1セット当たりの価格は数十人民元から数百人民元と幅広い。ただ、その検査結果は不確実性が高いという。中国政府系メディアが11月30日付で伝えた。

 上海市の病院に勤務する呼吸器専門医によると、感染初期は検査結果が陰性となるケースがしばしばみられる。逆に陽性反応が出た場合でも、今回の感染がマイコプラズマ肺炎によるものと意味するわけではない。過去に感染した際も陽性となるケースがあるためという。

 専門医はまた、マイコプラズマ肺炎の診断には、厳格なガイドラインとプロセスが定められている。実験室検査だけでなく、画像検査や一般的な検査も非常に重要で、医師の診断と治療に補助的な役割を果たす。発病した場合、症状に応じて治療することは可能だが、重症化しないように注その後も意深く経過観察が必要と補足した。

 マイコプラズマ肺炎など呼吸器系感染症が中国各地で流行し、特に子どもの患者が急増している。浙江省や山東省では、学級閉鎖が行われる学校も増えている状況だ。浙江省紹興市の魯迅小学校では11月24日、前日に38度以上の熱がある児童が5人確認されたとして、27日まで4日間の学級閉鎖を決めた。江蘇省泰州市、山東省済南市でも学級閉鎖が相次いでいる。

 当局の国家衛生健康委員会は26日の記者会見で、中国で最近、呼吸器系感染症の患者が増加中であることを確認していると報告。マイコプラズマ肺炎やRSウイルス、アデノウイルスなど多種類のウイルス感染が同時に起きていると説明した。


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