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  ニュース     2023/12/12 11:19

中国:車価格戦が激化、メーカー過半は年目標進ちょく率8割未満 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】年末接近を受けた自動車製品の値下げが相次いでいる。各社が販売実績の積み上げ、在庫の圧縮を図っているためだ。しかしながら、半数以上の自動車メーカーは、2023年販売目標の進ちょく率が80%に達していない。21世紀経済報道が12日付で伝えた。

 集計可能な完成車メーカー15社の1~11月販売動向を見渡したところ、理想汽車が年間目標を繰り上げ達成、嵐図汽車は最低目標(4万台)をクリアしている。このほか年間目標に対する進ちょくは、比亜迪(BYD)、吉利汽車が90%前後、広汽集団、長安汽車、奇瑞汽車が80%を超えた。ただ、残り8社(53%)は販売が停滞している。「ダークホース」として今年注目されたにもかかわらず、ナタ汽車(NETA)は振興EV勢で唯一、マイナス成長を喫した。進ちょく率も50%未満に低迷している。

 供給と需要に基づき、製品の価格は変動するものだが、自動車業界全体では現在、電動車VS燃油車、従来勢力VS新興勢力、自主VS合弁の競争が先鋭化した。価格競争が一段と激化している。

 BYDのある幹部によると、今年の価格戦は、主に新エネルギー車(NEV)とガソリン車のシェア争いに起因したもの。電動車が同等価格でガソリン車に対抗したことで、ガソリン車販売の大幅な減少をもたらした。将来はNEVとNEVの間でも戦いが始まり、ガソリン車が引き続きダメージを受ける見通し。価格がさらに下落する恐れがあり、2024年は大混戦が到来する可能性があるという。

 業界団体の全国乗用車市場信息聯席会(乗聯会)によると、2023年11月の乗用車小売販売は、全国208万台に達した。前月比で2.4%、前年同期比で26.0%ずつ増加している。1~11月累計の小売台数は、前年同期比5.3%増の1934万5000台に達した。うち11月の乗用NEV小売販売は前月比で8.9%、前年同期比で39.8%ずつ拡大し、84万1000台に伸びた。1~11月累計では、前年同期比35.2%増の680万9000台に伸びている。

 ただ、燃油車の販売が減少し、NEVの収益が増加しないため、繰り返し今年発生している「価格戦」が業界の利益を浸食した。国家統計局のデータによると、今年1~9月の自動車製造業売上高は、前年同期比10.4%増の合計7114億9900万人民元(約14兆4430億円)に拡大している。一方、利益総額は0.1%増の3459億9000万人民元にとどまった。自動車製造業の利益率は4.9%に過ぎず、全工業企業の平均利益率5.6%に届いていないのが実態。1~10月の自動車製造業利益率は、さらに4.5%まで低下したという。


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