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  ニュース     2024/05/16 14:18

中国:「北京低空経済産業発展聯盟」発足、豊台区で年産1000億元めざす 無料記事

 北京市で15日、低空経済産業の振興を図る新団体が発足した。川上と川下のリソースを集約する「北京低空経済産業発展聯盟」の立ち上げを通じ、コア技術のブレークスルーを実現する。技術成果の産業利用を加速し、産業基準体系の構築を促す狙い。向こう1年内に安定で安全、かつ信頼性が高く、効率的な低空指揮調整システム1~2例を形成することを目指す。中国新聞網が伝えた。

 低空航空管制、航空機研究開発、運用サービスの3大産業セクターに焦点を当てる。豊台区政府が発起人となった北京低空経済産業発展聯盟は、首席科学者を招聘し、中国航天空気動力技術研究院、中国通信信号集団有限公司、交控科技股フン有限公司、中船海豊航空科技有限公司、北京航空航天大学などが運営。北京理工大学、北京交通大学、中国兵器第一研究院、北京航天三発高科技有限公司、蜂巣航宇科技(北京)有限公司、信天智行航空科技有限公司、北京艾迪智聯科技有限責任公司、浙江這里飛科技有限公司なども初期メンバーとして参加した。

 北京南部の豊台区は、1000億人民元(約2兆1300億円)規模の産業クラスター2つ(軌道交通と航空宇宙)を擁する。低空経済と密接にかかわる多数の科学研究機関も活動中。河西地区を中心として、総面積200万平方メートルの「低空経済産業園」を将来整備する計画だ。

 豊台区には、無人航空機(ドローン)、低空防衛システム、高精度ナビゲーション、通信装備などに関する中核企業16社を含めて、低空経済の重点企業115社と関連企業110社が進出している。低空器材製造、保障、飛行、総合サービスなどの各産業チェーンを網羅した。これらの年産額は合計で400億人民元近くに上る。2020年までに中核企業200社以上、生産額1000億人民元以上に拡大させる計画だ。

 工業情報化部系シンクタンクの賽迪顧問(CCID:8235/HK)が今年4月1日に発表した「中国低空経済発展研究報告(2024)」によると、23年の低空経済産業規模は、中国全体で5059億5000万人民元に拡大した。26年には1兆人民元を突破する見込みという。


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