【亜州ビジネス編集部】複数の証券ブローカーが足元で、中国の2023年国内総生産（GDP）成長見通しを上方修正している。直近では、野村が4.6→4.8％に0.2ポイント引き上げた。下半期の成長上振れ予想を織り込んだ形だ。香港メディアの信報が28日伝えた。

　野村の最新予測によると、7～9月期の成長率は4.1％（従来予想3.7％）、10～12月期は4.3％（同4.0％）となる見込み。ただ、経済安定化の一因はエネルギー価格の上昇だと指摘し、その後の見通しにはやや慎重なスタンスだ。24年通期の予想成長率は3.9％に据え置いている。

　これより先には、JPモルガン・チェースとオーストラリア・ニュージーランド銀行（ANZ）が23年成長見通しをそれぞれ0.2ポイント上方修正し、5.0％、5.1％とした。8月の経済指標が堅調だったと指摘している。

　なお、中国の1～6月のGDP成長率は5.5％だった。中国政府は23年に「5.0％前後」の成長を確保するとの目標を掲げている。


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