ニュース 2025/01/17 10:57
美的サウジ現法MSAが開業、現地ニーズ対応の家電投入 
産業・企業
美的の公式発表によると、サウジアラビアの首都リヤドに設立したMSAは、今後も現地で大量のリソースを投入し、販売ネットワークとアフターサービス体制を構築。現地消費者のニーズに合った高品質な家電製品を持続的に投入する。併せて現地パートナーと協業し、各種プロモーション活動を展開。サウジアラビア市場で美的ブランドの知名度と評価を高めていく方針だ。
美的について、中国メディアのIT之家は「前例のない投資規模でグローバル化を促進している」と指摘。同社は世界的な事業展開だけでなく、研究開発、製造、サプライチェーン、人材などのコアリソースをグローバルに配置し、第二のホームグランドを構築することを目指していると解説した。
美的は現在、世界200カ国・地域以上で事業展開し、研究開発センター33カ所、生産拠点43カ所を設置。海外事業が売上高の4割強を占める。フロスト&サリバンのまとめによると、23年の販売数、売上高ベースで世界最大の家電メーカー。販売数ベースの世界シェアは7.9%となっている。傘下にクーカを擁する産業ロボット事業では、売上高ベースで世界4位という位置付けだ。
同社はオーナーの何享健氏が1968年に創業(何氏は2012年に董事長を引退)。広東省仏山市に本社を構える。創業当初は扇風機やエアコンを主力としていたが、02年以降に冷蔵庫、洗濯機などにも事業を拡大。07年にはベトナムに海外初の生産拠点を設置した。08年に「小天鵝」を買収し、洗濯機市場での地位を強化。16年には東芝の白物家電事業(東芝ライフスタイル)を買収し、事業規模をさらに拡大させた。さらに17年には、ドイツの産業ロボット大手クーカを傘下に収めている。
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