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  ニュース     2019/03/15 14:53

テンセント主力ゲーム「王者栄耀」、2月にダウンロード半減 無料記事

 インターネットサービスの中国最大手、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が配信する人気ゲーム「王者栄耀(Honor of Kings)」について、2月のダウンロード数が大幅に落ち込んだとの情報が伝わっている。調査会社ガンマデータ(CNG)が14日発表したリポートによると、「王者栄耀」のダウンロード数は2月に前年同月比で55%減少した。同ゲームの2月売り上げは20億人民元(約330億円:CNG試算)を超え、依然として国内トップの水準にあるものの、ユーザー当たり売り上げの大幅増が想定しにくい中で、「(王者栄耀が)2018年のような好調を維持することは困難」とCNGは分析している。

 ただ同リポートによれば、2月売り上げランキング上位10タイトルのうち、テンセントが開発・配信するゲームは5タイトルを数えた。このことからCNGは、テンセントのゲーム事業全体としては第1四半期(1〜3月)に一定規模の収入が見込めるとしている。また、「王者栄耀」のダウンロード数減少はゲーム市場全体にとって悪い材料ではなく、「王者栄耀」からのユーザー流出は他ゲームのダウンロード数増加につながると指摘した。

 なお、テンセントは来週21日に2018年12月期の本決算を発表する予定。政府当局によるオンラインゲーム審査の一時停止を受け、第4四半期(10〜12月)にゲーム収入が前年比で減少する可能性が指摘されている。

 テンセントはネット・モバイル関連の付加価値サービス、ネット広告、Eコマースを収益の柱とする。看板商品のIM「QQ」で築いた膨大な顧客基盤とブランド力を背景に、SNS、ミニブログ、オンラインゲームなど次々と新分野を開拓してきた。足元では、スマホ向けメッセージアプリ「微信(ウィーチャット)」の利用者が10億人の大台を突破。同サービスを基盤に、各事業の収益を伸ばしている。


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