【亜州ビジネス編集部】3月4日の「国際肥満デー」に医学誌「ランセット」で発表された最新研究によると、2021年時点で中国成人の過体重・肥満者数は4億200万人に達し、世界最多となった。この数はインドの2倍で、50年までに6億2700万人に増加すると予測されている。星島日報など複数メディアが伝えた。

　国家衛生健康委員会の雷海潮・主任は9日、24年に始まった「体重管理年」の取り組みを継続すると発表した。肥満問題が効果的に抑制されなければ、5年後には全国の成人の過体重・肥満率が70％に達すると予測されている。

　中国では、子どもや青少年の肥満率の高さにも懸念が強まっている。5～14歳の年齢層で、過体重・肥満者数は1990年の1270万人から21年には3340万人へと急増。50年には3430万人に達すると予測されている。

　雷主任によれば、「体重管理年」の取り組みの一環として、五輪金メダリストを「体重管理の社会広報大使」として起用。ホテルでの体重計設置を呼びかけるなどの施策が進められている。新たに「肥満基準」も策定し、国民が自分の体重を自己診断できるようにする。


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