【亜州ビジネス編集部】米国が中国の人工知能（AI）技術の発展抑え込みに全力を挙げる中、中国の大手テック企業が米国でAI人材の引き抜きに力を入れている。阿里巴巴集団HD（アリババ・グループ・ホールディング：9988/HK）や北京字節跳動科技（バイトダンス）は最近、カリフォルニア州のオフィスを拡張し、米国の競合他社から専門人材を引き抜いている。　

　アリババはサンフランシスコのサニーベールにAIチームを構築し、OpenAIや米国の大手ハイテクグループに務めるエンジニア、プロダクトマネージャー、AIの研究員などと連絡をとっている。また、応用科学者やマシーンラーニングのエンジニア、プロダクトマーケティングのマネージャーなどを募集するためにLinkedInに広告を掲載している。

　OpenAIの元研究員は、美団（メイトゥアン：3690/HK）やアリババから常に大量のメールが来ると語っていた。AI開発進度の遅れを懸念する美団幹部は、美団点評（メイトゥアン・ディエンピン：3690/HK）の王興・首席執行官（CEO）が共同創業者の王慧文氏を呼び戻し、生成AIチームのトップに据えたと伝えられる。

　この他、TikTokの親会社である北京字節跳動科技（バイトダンス）も、カリフォルニア州でさまざまなプロジェクトを展開している。AI機能のTikTokへの統合を進めるチームも存在する。


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