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  ニュース     2024/12/19 11:27

中国初の「海水水素」工業生産プラント、青島煉油化工が完工 無料記事

 中国石油化工(サイノペック:386/HK)傘下中国石化青島煉油化工有限責任公司はこのほど、中国初となる工業用の海水水素製造プラントを完工させた。海水から水素を直接分離するほか、再生可能エネルギーで電気分解したグリーン水素を量産する。証券日報が19日付で伝えた。

 毎時20立方メートルの水素ガスを生産する。青島煉油化工が運用する水上太陽光発電所の電力を一部利用し、電解槽で海水を水素ガスと酸素ガスに分解する仕組みだ。

 生成された水素は、青島煉油化工のパイプネットワークに組み込み、工業用や水素エネルギー車両充填などに使用する。高塩分工業廃水の再利用に新たな道を開いた。生産過程は全て工場内で完結している。

 海水水素製造はメリットが多い半面、約3%の塩分と不純物中の塩素イオンが電解装置の電極を腐食させるという課題があった。青島煉油化工は大連石油化工研究院と連携し、特別な機器と特殊なプロセスを共同開発することで、耐塩素電極技術、高性能電極設計、海水循環システムなどの技術的な問題を克服したという。

 中国は現在、緑色水素の製造、水素燃料電池(FC)、大規模充填ステーション制御システムなどの技術で重要な進歩を遂げた。国家発展改革委員会と国家能源局は、2022年時点で「水素エネルギー産業発展中長期計画(2021~35年)」を共同公布。海水水素製造など水素エネルギー関連の新技術研究を推進するよう提案した。


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