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  ニュース     2024/08/28 15:42

中国:デジタル経済中核産業年産額12兆元、GDP比10%に上昇 無料記事

 デジタル経済の規模が拡大を続けている。デジタル経済中核産業の年産額は、2023年に中国全体で12兆人民元(約242兆7600億円)を超えた。GDP比で約10%に上昇している。国家数据局が先ごろ発表した「数字中国発展報告(2023年)」に記された。
 産業基盤が持続的に強化されるなか、デジタル産業システムの優位性は一段と顕著に表れている。特にクラウド・コンピューティング、ビッグデータ、IoT(モノのインターネット)など新興事業の収益は伸びが鮮明だ。対前年比の増収率は、23年にクラウド・コンピューティングとビッグデータが37.5%、IoTが20.3%に達している。通信事業総収益に占めるこれら新興事業の比率は、19年の10.5%から23年の21.2%に倍増した。
 デジタルと実体経済の融合は深化し、製造業のデジタル化転換も進展している。中小企業のデジタル化転換のスピードも加速した。重要プロセスの数値制御化率とデジタル設計ツールの普及率は、23年にそれぞれ62.2%、79.6%まで高まった。19年比で12.1ポイント、9.4ポイントずつ拡大している。
 第4次産業革命をリードする先進的なベンチマーク工場「Lighthouse Factories」に関し、世界経済フォーラム(WEF)とマッキンゼーは中国全体で累計62カ所を認定した。世界全体の4割を占めている。23年に新規認定された中国工場は11カ所に達し、全世界の52.4%を占めた。
 こうしたなか、データの生成量は急増し、23年のデータ生産総量は中国全体で前年比22.44%増の32.85ZBに膨らんでいる。金融、インターネット、通信、製造業などの分野でデータ需要が大きく、取引量も急速に拡大した。23年末までに20省・直轄市・自治区以上でデータ取引専門機関が設立されている。データ取引機関の数は広東省、山東省、江蘇省、浙江省が全国上位だ。
 また、中国のオンライン小売市場は、11年連続で世界最大規模を独走している。インターネットユーザーの総数は23年末時点で10億9200万人に達した。この膨大なユーザー数が巨大市場の優位性を高めている。23年の各種Eコマース取引額は、前年比9.4%増の46兆8273億人民元に上った。オンライン小売額は過去5年間で45.1%増加し、23年に15兆4200億人民元まで拡大している。全国小売売上高(47兆1495億人民元)に占める実物商品のオンライン小売額比率は27.6%に達し、過去最高をさらに更新した。


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