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  ニュース     2024/08/19 11:59

中国:上海初の人型ロボ工場、臨港新片区で10月量産開始へ 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】「天才少年」と呼ばれる彭志輝氏が設立した人型ロボット(ヒューマノイドロボット)開発企業が近く、上海市内で量産開始する。上海智元新創技術有限公司(AGIBOT)の第1期事業プロジェクト工場は完工したばかり。従業員の募集作業を終え、10月の量産を目指している。文匯報が19日付で伝えた。

 月産能力は100台を超え、年内に300台以上を出荷する計画だ。注文数はこれを大きく上回っているという。

 18日には「遠征」、「霊犀」という2つのファミリーに属する商用ヒューマノイドロボット合計5種類を発表した。うち「遠征A2」は、針に糸を通し、水を器に注ぎ、ボトルキャップを開けるなどの作業をより器用にこなす。今年第4四半期にはシミュレーションデータセットをオープンソースとして公開し、オープンエコシステムを構築する予定だ。

 2023年2月27日に発足した上海智元は、浦東新区の臨港新片区に本拠を構えている。23年8月、初代汎用型インテリジェントプロトタイプ「遠征A1」を発表した。今年披露した第2世代の「遠征A2」は、動力、感知、通信、制御の4つの面で大きな進化を遂げたという。手の自由度は12軸から19軸に増加した。

 これまでに7回資金調達し、足元の企業評価額は10億米ドル(約1475億円)に上る。現在の社員は300人を超え、年末までに400人を上回る見通しだ。「インテリジェントロボットを活用し、無限の生産力を創造する」という構想を掲げている。

 彭氏は華為技術(ファーウェイ)が集めた「天才少年」の1人。四川省成都市電子科技大学を卒業し、天才少年枠で20年に入社した。最優秀層の若い人材の採用するために、華為は天才少年枠を設けている。新卒入社の場合、最高で年俸201万人民元(約4140万円)が与えられる。自動運転技術開発を手掛けていた彭氏は、起業を準備して22年12月に離職した。


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