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  ニュース     2024/07/23 16:41

中国:車メーカー業績二極化、上場6社の半数は改善 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】中国のA株市場に上場する自動車メーカーのうち、6社が今月22日までに2024年6月中間期の業績予告を発表した。うち半数に当たる3社が黒字転換または増益を予想。半面、3社が減益または赤字計上を見込んだ。業績の二極化が鮮明となっている。中国証券報が23日伝えた。
 華為技術(ファーウェイ)と提携する賽力斯集団(SERES:601127/SH)は、24年6月中間期に純損益が13億9000万~17億人民元(約290億~360億円)の黒字に転換すると予想。前年同期は13億4000万人民元の赤字だった。売上高は前年同期比479~498%増の639億~660億人民元を見込んでいる。
 賽力斯に関しては、華為との提携ブランド「問界(AITO)」の販売好調が黒字化に寄与した。賽力斯の新エネルギー自動車(NEV)販売台数は今年上半期に前年同期比348.6%増の20万949台。うち「問界」シリーズの納車数は18万1153台に達する。
 このほか、長城汽車(601633/SH、2333/HK)は純利益が前年同期比377.5~436.3%増の65億~73億人民元に達すると予想。海外販売の増加に加え、国内での製品構成の最適化が大幅増益に寄与している。また、安徽江淮汽車集団(JAC:600418/SH)は純利益が86.9%増の2億9000万人民元に拡大するとの見通しを示した。
 半面、北汽藍谷新能源科技(600733/SH)と海馬汽車(000572/SZ)は赤字計上を予想。うち北汽藍谷は赤字幅が24億~27億人民元に拡大するとみている。価格競争が激化するなか、利益が圧迫された。このほか、重慶長安汽車(200625/SZ)は純利益が前年同期比58.19~67.33%減の25億~32億人民元に縮小すると予測している。
 市場競争の激化を受け、メーカー各社が24年下半期に新モデル車の投入を急ぐとみられている。苦戦する重慶長安汽車も下半期に「啓源E07」「深藍S07」「深藍L07」など複数モデルを発売する予定だ。北汽藍谷も製品ラインアップを充実化させることで、市場シェアの拡大を目指す方針としている。


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