【亜州ビジネス編集部】中国のブルーベリー栽培面積と総生産量は2020年に米国を追い抜き、世界トップに躍り出た。4年後の24年には、中国のブルーベリー総生産量が約78万トンとなり、20年比で197％増加。うち生鮮果実が約58万トン、加工果実が20万トンなどとなっている。地域別の生産量では、雲南が18万2900トンで全国1位。20年比で510％増加した。中国全体のブルーベリー総生産量は25年に89万7400トンに膨らむ見通しだ。雲南省紅河州で2月27日に開催された2025年雲南ブルーベリー会議および紅河ブルーベリーブランド戦略記者会見で明らかにされた。中国新聞網が同日付で報じた。

　24年のブルーベリー栽培面積は20年比で44.4％増の143万8200ムー（1ムーは6.67アール）に拡大した。栽培面積の上位8省は上から順に貴州、雲南、遼寧、四川、安徽、山東、吉林、江蘇となっている。25年の栽培面積は154万6500ムーに増大する見込みだ。

　新品種と技術が中国ブルーベリー産業の持続的かつ迅速で高品質な発展を支えている。低冷温や無冷温で育つ常緑品種の導入により、果実の成熟期が大幅に早まり、果実の品質が改善され、市場の販売規模が拡大した。また基質栽培技術（土壌を使わずに植物を育てる方法）の応用に伴い、ブルーベリーの栽培方式が変化し、栽培地域が広がった。

　吉林農業大学の李亜東・教授によれば、中国のブルーベリー生産は、単に栽培面積を拡大し、高収穫を追求する「量重視」から、果実の品質を向上し、プレミアム価格を実現する「質重視」に移行しているという。


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