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  ニュース     2024/06/17 16:53

外食カフェ・ド・コラル実質利益5.8倍、今後も中国出店を加速(詳報) 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】外食チェーン大手の大家楽集団(カフェ・ド・コラル:341/HK)は17日、2024年3月期(本決算)の業績を発表し、純利益が前年比199.5%増の3億3045万香港ドル(約67億円、希薄化後EPS:0.57香港ドル)に拡大したと報告した。売上高は8.3%増の86億9144万香港ドル。期末配当は1株当たり0.42香港ドルとする方針だ。
 前年は新型コロナウイルス禍に伴う香港政府からの補助金として4090万香港ドルを計上しており、これを除くと純利益は5.8倍増。香港ではインバウンドの伸びが予想を下回り、深センなどに向かう「北上消費」が活発化するなど逆風も吹いたが、同社はコストパフォーマンスの高い商品や時限優待サービスなどを投入することで売上高の伸びを確保した。また、全体の粗利益率は11.4%(↑2.6ポイント)に改善。コスト管理の強化や人員の生産性向上が寄与した。原材料・包装材コスト、人件費の対売上高比はそれぞれ27.4%(↓1.4ポイント)、33.5%(↓0.2ポイント)に低下している。
 エリア別の売上高は、主力市場の香港で7.1%増の71億7610万香港ドルに伸長。業態別では、ケータリングが18.0%増、クイックサービスレストラン(「大家楽」「一粥麺」など)が6.9%増、カジュアルダイニング(「上海姥姥」「米線陣」など)が2.5%増となった。主力ファストフードの「大家楽」では、既存店売上高が3%増加している。中国本土の売上高は14.5%増の15億1530万香港ドル。既存店売上高は11%増加した。
 引き続き粤港澳大湾区(広東・香港・マカオベイエリア)での出店を加速。24年3月期の新設数は22店と過去最多だった。引き続き12店のオープンを計画する。一方で、コスト削減に向けて店舗のデジタル化、自動化を推進。「大家楽」では95%の店舗でセルフオーダー設備を導入した。
 同社は中華風ファストフード・レストランの「大家楽」を主力に、粥・めん類が中心の「一粥麺」などを香港、中国本土でチェーン展開。店舗数は24年3月末時点で551カ所に上る(うち香港380カ所、中国本土171カ所)。


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