【亜州ビジネス編集部】中国のインターネットやSNSで最近、今月7日にチベット自治区シガツェ市ティンリ県で発生した地震の被災者とみられる「瓦礫に埋もれた男の子」の画像が拡散した。実際には生成AIで作成したフェイク画像だったことが判明し、物議を醸している。中国政府系メディアが10日付で報じた。

　報道によれば、問題の画像は中国国内のある男性が2024年11月、生成AIで作成した別のオリジナル画像を何者かが盗用し、加工して公開したものだった。

　オリジナル画像は作者がパレスチナ・ガザ地区の子供をイメージし、平和を希求する願いを込めて作成した。今回拡散したフェイク画像は、チベットで発生した地震に便乗し、何者かがこの画像を盗用し、地震の被災者のように見せかけて公開したとみられる。

　中国当局は24年9月に発表した生成AI画像の公開に関するルール案で、AIによる生成画像であることを表示することを義務化する方針を示した。

　今回の例では元の画像を作成した男性は、AIによる画像であることを表示していたものの、盗用した人物がこれを消していた。

　


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