長江主流で展開する傘下のカスケード水力発電所6カ所（烏東徳、白鶴灘、渓洛渡、向家バ、三峡、葛洲バ）について、水力発電大手の長江三峡集団は9日、2024年の累計発電量が前年比7.1％増の2959億400万キロワット時（kWh）に拡大したと報告した。これにより、8924万トンの標準石炭を節約し、約2億4000万トンの二酸化炭素（CO2）を削減。世界最大の「クリーンエネルギー回廊」を形成し、中国のグリーン経済・社会発展に貢献していると強調した。中国政府系メディアが同日付で報じた。

　長江主流で展開するカスケード水力発電所6カ所は、22年12月に全面稼働した。クリーンエネルギー回廊は1800キロメートル超にわたり、水位差は900メートルを超過。発電ユニット数は110基で、合計設備容量は7169万5000kWに達している。これは三峡ダム3つ分に相当する規模だ。またダムの航行条件の最適化により、長江「黄金水路」の経済価値が向上。関連データによれば、24年に三峡ハブの通過量は1億5900万トンに積み上がった。

　クリーンエネルギー回廊は華中、華東および四川省、雲南省、広東省の電力不足を効果的に緩和し、電力ネットワークの安全で安定した運用に重要な役割を果たしている。また西部の電力を東部に送る国家エネルギー戦略「西電東送」を強力に支援し、国内における「双炭」（2030年までのCO2排出量ピークアウト達成、2060年までのカーボンニュートラル達成）の実現に貢献することが可能だ。

　長江三峡集団は中央政府直属の国有企業で、世界最大級の水力発電会社の一つ。傘下に中国長江電力（600900/SH）などの上場企業を擁する。


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