【亜州ビジネス編集部】中国の自動車大手、比亜迪（BYD：1211/HK）の欧州事業幹部はこのほど、向こう数年間で欧州における自社の自動車生産が拡大するとの見通しを示した。また、BYDは欧州で自動車用バッテリーを生産する必要があると述べている。香港メディアの信報が25日付で伝えた。

　BYDがハンガリーで建設中の完成車工場は2025年末に、トルコの工場は26年に操業を開始する予定。両工場の年産能力は合計で約50万台となる見通しだ。同幹部はさらに「欧州で自動車を組み立てる一方で、中国からバッテリーを輸入するのは合理的でない」と指摘。欧州現地でのバッテリー生産の必要性を強調した。ただ、3カ所目の完成車工場を優先するか、バッテリー工場を優先するかについては未定。現時点では、ハンガリー工場の操業開始とフル稼働の実現に注力しているという。

　次の工場の建設予定地については、欧州全域を対象に検討していると説明した。建設地の選定に際しては、エネルギーコストなど複数の要因を考慮する必要があると指摘している。


内容についてのお問い合わせは＜info@ashuir.com＞まで。