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  ニュース     2025/06/13 09:39

香港航空が鹿児島・熊本欠航、「7月大災害予言」で需要減退 無料記事

【亜州ビジネス編集部】香港のフルサービスキャリア、香港航空はこのほど、7~8月に香港~鹿児島、熊本の2路線を全便欠航することを明らかにした。需要の低迷が理由と説明している。香港のSNSなどでは「7月に日本で大災害が発生する」との「予言」が拡散され、日本旅行をキャンセルする人が相次いでいる状況だ。香港紙・信報が13日付で伝えた。

 香港航空はさらに、香港~名古屋路線についても調整を行う方針。一連の調整によって影響を受けた乗客に対しては、同社が運航する他路線への振替が可能と説明した。また、全額返金を希望する乗客には、金券による補償が提供される。

 信報によると、オンライン旅行サイトでは香港航空の3本の日本路線で予約の受付が停止されている。熊本便は7月1日以降、鹿児島便は7月2日以降、名古屋便は9月1日以降の便が対象だ。香港航空はこのほか、東京(成田)、福岡、沖縄など日本5都市への路線を運航している。

 日本での地震や津波など大災害への不安をあおるきっかけとなったのは、SNSで拡散された「予言」だ。これは1999年出版の日本の漫画「私が見た未来」に基づくもの。同作品は2011年3月の大災害を「予言」し、実際に同月、東日本大震災が発生した。21年に出版された同作品の「完全版」は「本当の大災難は25年7月にやってくる」と主張している。

 香港の旅行会社、飛道旅遊科技(8069/HK)の袁振寧・常務取締役は先ごろ、「予言」の影響で日本旅行に慎重になる人が増えているとコメント。この影響は6~7月に本格化し、夏休みシーズンを直撃すると指摘していた。

 なお、こうした大災害のうわさに関し、日本政府観光局は「科学的な根拠はない」として、冷静な対応を呼びかけている。


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