ニュース 2025/10/08 11:02
BYDモノレール事業が停滞、広東汕頭などで駅未完成「放置」 
産業・企業
BYDの公式ウェブサイトによると、雲軌は約1000人のチームが5年かけて開発し、総投資額は50億人民元(約1070億円)に上る。地下鉄に比べ、建設コストは約5分の1、建設期間は約3分の1に縮小できるという。BYDは16年10月、深セン市坪山新区の自社工場エリア内で雲軌の試験運行を開始。17年9月には国内で初めての商業運転にこぎつけ、銀川市(寧夏)で運行をスタートさせた。BYD創業者の王伝福氏は当時、「雲軌は今後5年間の自社成長ポイントになり得る」とコメント。市場規模は5兆人民元を超える可能性があるとの見通しを示していた。
ただ、18年に国家発展改革委員会が地方の軌道交通プロジェクトに対する審査を強化。ライトレール(軽量軌道交通)に近い雲軌は、各地でプロジェクトが一時停止または凍結された。BYDはその後の年次報告書で、中国における雲軌事業の進ちょく状況について詳細な説明を行っていない。
一方で、小型ライトレール車両を用いた交通システム「雲巴(スカイシャトル)」事業は比較的順調に進んでおり、香港での導入も検討されているという。啓徳や九龍東が試験導入の候補地として挙がっている状況だ。
BYDの説明によると、雲軌と雲巴の最大の違いは輸送能力にある。雲軌は通常4両編成で、1時間当たり片道で最大3万人の輸送が可能。一方の雲巴は2両編成で、最大輸送能力は1万人だ。中国メディアの界面新聞によれば、雲巴は18年末に「小規模輸送ゴムタイヤ軌道電車システム」と位置付けられ、省レベルの承認のみで建設可能となった。中央政府の承認を必要としないため、プロジェクト推進が比較的順調に進んだとされる。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。