【亜州ビジネス編集部】米フォーチュン誌の中国語版が22日発表した企業番付「フォーチュン中国500」2025年版で、国営送電会社の国家電網有限公司（ステードグリッド）が売上高5484億米ドル（約80兆円）で首位を維持した。2位は中国石油天然気集団（CNPC）の4126億米ドル、3位は中国石油化工集団（サイノペック）の4074億米ドル。両社の順位は前年から逆転している。

　同番付は中国（台湾を含む）の上場、非上場企業の売上高（24年）を基に作成したもの。4～10位には、中国建築集団の3041億米ドル、中国工商銀行の2214億米ドル、鴻海精密工業の2136億米ドル、中国農業銀行の1946億米ドル、中国建設銀行の1967億米ドル、中国銀行の1761億米ドル、中国鉄路工程集団の1613億米ドルが続いた。うち鴻海精密工業は前年の7位から6位に1ランク上昇し、台湾エリアで最高位となっている。

　上位10位圏内には、中国本土の民営企業は含まれなかった。中国民営企業のトップは、11位の京東集団（JD）で、売上高は1610億米ドル。他の大型テック企業では、阿里巴巴集団（アリババ）が18位、騰訊（テンセント）が32位、ピン多多が70位、小米集団が76位、美団が80位だった。

　一方、最も順位を上昇させたのは、新エネルギー自動車（NEV）メーカーの賽力斯集団だ。404→169位に235ランク上昇している。NEV業界の急成長が追い風となり、同社は24年に販売台数を前年比で倍増させ、売上高は300％超の伸びを達成している。

　他の自動車メーカーでは、比亜迪（BYD）が27位、上海汽車集団（SAIC）が38位、浙江吉利控股集団が41社、中国第一汽車集団が43位、北京汽車集団が52位、奇瑞汽車が59位、広州汽車工業集団が66位、東風汽車が73位などとなった。新興勢では蔚来集団（NIO）が269位、小鵬汽車が351位。

　一方、利益ベースでランキングすると、工商銀（508億米ドル）、建設銀（466億米ドル）、農業銀（392億米ドル）の国有銀行がトップ3に並んだ。4位は台湾積体電路製造（TSMC）の360億米ドル。以下、中国銀、テンセント、CNPC、招商銀行、アリババ、中国平安保険と続き、利益上位10社のうち4社を民営企業が占めた。半面、利益の最下位は不動産の万科企業でマイナス68億米ドル。

　なお、ランク入りした500社の売上高は合計で前年比2.7％減の14兆2000億米ドル。純利益は7％増の7564億米ドルだった。


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