【亜州ビジネス編集部】中国の太陽光発電用ポリ（多結晶）シリコンメーカーが生産能力の再編・統合に着手する。業界団体は9月30日、生産設備を買収・統合する受け皿となる新会社「北京光和謙成科技有限責任公司（光和謙成）」を設立したもようだ。登録資本30億人民元（約666億円）で北京市朝陽区に本拠を置く。関係筋情報として、21世紀経済報道などが10日付で伝えた。

　新会社の経営内容は技術サービス、技術開発、技術コンサルティング、技術交流、技術移転、技術普及、企業経営コンサルティングなど。ポリシリコン業界の主要企業に対し、技術アップグレード、市場開拓、生産能力とコストの最適化など潜在的な戦略的協力機会を提案するという。

　この情報が事実とすれば、ポリシリコン産業は「完全市場競争」の段階から「市場運営＋業界協調型コントロール」の時代を迎える見込みだ。在庫買い上げのスキームが円滑に始動した場合、ポリシリコン価格レンジの底上げ、低効率生産能力の淘汰などが進む可能性もある。業界の集中度を高めるだけでなく、BC（バックコンタクト）電池、ペロブスカイト太陽電池素材などに関する新技術の研究・開発も加速する見込みだ。


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