詳細
検索
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル 亜州リサーチ公式X 亜州リサーチ公式Instagram

  ニュース     2025/06/09 13:32

華為AIチップ、中国ハイテク大手で採用進まず 無料記事

【亜州ビジネス編集部】華為技術有限公司(ファーウェイ)の人工知能(AI)用半導体は、エヌビディア(NVDA/NASDAQ)のジェンスン・フアン(黄仁勲)最高経営責任者(CEO)から性能の向上を評価する発言がたびたび寄せられる一方、中国ハイテク大手企業から大規模に調達されるには至っていない。現時点で供給対象は国有企業や地方政府が中心だ。米国のハイテクメディア、The Informationの報道として台湾・経済日報が7日報じた。

 騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)、北京字節跳動科技(バイトダンス)などは華為の「昇騰(Ascend)」の大量調達を依然見送っている。各社は長年、技術開発にエヌビディアのソフトウエアプラットフォーム「CUDA」を使用してきた。昇騰を本格的に導入する場合、データセンターのインフラアーキテクチャー、ソフトウエア、エンジニアリングワークフローの再設計が必須となり、膨大なコストがかかる。

 さらに昇騰には加熱して作動しなくなる問題がある。AI技術の開発は時間との戦いのため、昇騰はこの点で魅力に欠ける。

 また、米国商務省は5月、許可なく華為のAI半導体を使用することは、米国の輸出規制に違反する可能性があるとの立場を示した。テンセントやバイトダンスは海外業務も多く、米国の神経を逆なでしてまで華為の製品を採用することには慎重になっている。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース