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  ニュース     2025/12/24 13:14 NEW!!

彩星玩具がライセンス更新失敗、26年末で「忍者タートルズ」満了 無料記事

【亜州ビジネス編集部】1984年に米国で誕生した「忍者タートルズ(Teenage Mutant Ninja Turtles)」は、世界的に人気の高いアニメキャラクターだ。香港の玩具メーカー、彩星玩具(プレイメイツ・トイズ:869/HK)は1988年から「忍者タートルズ」シリーズの玩具を製造してきたが、2027年以降、同シリーズのライセンス契約が更新されないことを明らかにした。業績にもたらす影響については、評価の上で改めて公表する方針としている。香港メディアの信報が24日付で伝えた。

 彩星玩具の発表(23日付)によると、ライセンサーであるバイアコム・メディア・ネットワークス(Viacom Media Networks)との現行契約に基づき、同社は「忍者タートルズ」関連商品の設計、生産、販売権を持つ。今年10月以降、ライセンス契約の更新について協議を続けてきたが、同契約が2026年12月31日の満了をもって更新されないとの通知をバイアコム側から受け取った。これにより、彩星玩具が保有する「忍者タートルズ」関連の権利は2026年12月31日をもって終了する。また契約条件に基づき、彩星玩具がライセンス商品の在庫を処分できる権利は、契約満了後90日間で終了する。

 彩星玩具によると、「忍者タートルズ」関連商品の売上構成比は、2021~24年の各通期決算でそれぞれ8%、13%、77%、47%だった。今回の契約満了に伴い、彩星玩具は新たなライセンス機会の獲得を引き続き模索・評価するとともに、「パワーレンジャー(Power Rangers)」「モンスターヴァース(MonsterVerse)」など既存シリーズの開発・販売に引き続き注力する方針としている。

 親会社の彩星集団(プレイメイツ・ホールディングス:635/HK)を創業した故・陳大河氏は、香港で「忍者タートルズの父」とも呼ばれる人物。香港では1960~1980年代にかけて玩具OEM生産の一大拠点となり、この中で彩星の事業も急成長した。1987年には「忍者タートルズ」の世界独占ライセンスを取得。1991年には米誌「キャピタリスト(Capitalist)」によって「1990年に世界で最も利益を上げた玩具メーカー」に選ばれ、史上初めて年間利益が1億米ドル(約155億円)を超えた玩具メーカーとなった。

 この発表を受け、24日の香港マーケット(半日立ち会い)では彩星玩具の株価が前日比14.7%安の0.435香港ドルと急落。親会社の彩星集団も2.9%安の0.495香港ドルと下落した。


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