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  ニュース     2025/12/12 12:06 NEW!!

中国:26年成長目標「5%前後」維持か、利下げペース加速の見方も 無料記事

【亜州ビジネス編集部】中国で10~11日、翌年の経済政策方針を決める重要会議「中央経済工作会議」が開催され、内需拡大などに引き続き注力する方針が示された。国内総生産(GDP)成長率目標の数値など、より具体的な政策方針は来年3月の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で明らかにされる。今回の会議の内容を受けて市場関係者の間では、中国が2026年の成長目標を今年と同じ「5.0%前後」に据え置く可能性が高いとの見方が優勢だ。香港メディアの信報が12日付で伝えた。

 今回の中央経済工作会議では、26年に「より積極的な」財政政策と「適度に緩和的な」金融政策を継続する方針も確認された。英紙エコノミストの調査部門、エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)の中国担当エコノミストは、26年の財政支援の強度が25年を上回ることはなく、対GDP財政赤字比率は4%以下にとどまると予測している(25年の政府目標値は4%前後)。一方、金融政策について同エコノミストは、年間で約20ベーシスポイント(bp)の利下げ余地があるとの見通しを示した。

 中国国際金融(CICC)も26年の財政赤字比率が大幅に引き上げられる可能性は低いとの見方だ。今回の会議での財政政策に関する表現はやや抑制的で、これは債務処理が進むなかで財政の持続可能性を重視する姿勢が背景にあると分析している。

 一方でCICCは、金融政策に関してはより積極的な基調が示されたと指摘。会議の要旨では「経済の安定成長と物価の適度な上昇」を金融政策の重要な考慮事項とする方針が示された。これについてCICCは、26年の金融緩和がより速いペースで進む可能性を示唆しており、特に政策金利の引き下げが加速する可能性があるとみている。


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