【亜州ビジネス編集部】中国で「一人火鍋」が人気を集めている。過去1年間で、約30万店の通常タイプの火鍋店が姿を消す一方、セルフ方式が特徴の一人火鍋店は全国で5万店を突破した。火鍋市場の10％超を占めるまでに増加している。21世紀経済報道が17日付で伝えた。

　今年7月には、外食大手の海底撈国際HD（ハイディラオ・インターナショナル・ホールディング：6862/HK）や楊国福も一人火鍋店に参入した。両社ともにビュッフェ方式で価格は1人59.9人民元（約1200円）。他の一人火鍋店（20～30人民元台）に比べて高いが、「ブランド＋品質」を武器に、顧客の取り込みを狙っている。

　「火鍋産業発展報告」によると、2024年の火鍋市場の成長率は5.6％にとどまり、1人当たりの消費額も70人民元に減少した。こうした中、一人火鍋店が人気となっている要因は、コストパフォーマンスの高さだ。通常の火鍋店の客単価が150人民元まで跳ね上がっているのに対し、一人火鍋店では「20人民元で食べ放題」などのお得なメニューが登場している。

　また、消費者の間では「他人に気兼ねすることなく、自由に食べられるのが良い」などの声も上がっている。



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