ニュース 2025/05/22 10:56
香港の4月訪日客43%増、夏休みシーズンは「大災害予言」影響へ 
台湾・香港
【亜州ビジネス編集部】日本政府観光局(JNTO)が21日発表した訪日外客数データによると、香港からの旅客数は2025年4月に前年同月比42.9%増の26万3600人に拡大し、同月としては過去最高を記録した。3月の9.9%減から大幅な増加に転じている。連休効果に加え、花見シーズンで旅客が増加した形。ただ、香港のSNSなどでは「7月に日本で大災害が発生する」との「予言」が拡散され、足元で日本旅行をキャンセルする人が相次いでいる。この動きは今後の旅客統計に反映される見通しだ。香港メディアの信報が22日付で伝えた。
JNTOによると、4月の旅客増には香港~小松間の新規就航、香港~石垣間の復便、香港~関西間の増便が寄与。また、清明節休暇に加え、前年は3月下旬からだったイースター休暇が今年は4月中旬からとなった影響も大きかった。1~4月の累計では、香港からの訪日客数は前年同期比12.8%増の91万1200人に伸びている。
ただ前述のように、足元では日本への旅行中止を検討する人が増えているという。地震や津波など大災害への不安をあおるきっかけとなったのは、SNSで拡散されたある「予言」だ。これは1999年出版の日本の漫画「私が見た未来」に基づくもの。同作品は2011年3月の大災害を「予言」し、実際に同月、東日本大震災が発生した。21年に出版された同作品の「完全版」は「本当の大災難は25年7月にやってくる」と主張している。
香港の旅行会社、飛道旅遊科技(8069/HK)の袁振寧・常務取締役は、「予言」の影響で日本旅行に慎重になる人が増えていると指摘。この影響は6~7月に本格化し、夏休みシーズンを直撃するとみている。足元で航空会社が日本便のチケット価格を引き下げていることも、需要の鈍化を示唆していると分析。例えば、7月の繁忙期でも日本便のチケット価格は2000香港ドル(約3万7000円)余りで、前年同期に比べて3~4割ほど安いという。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
JNTOによると、4月の旅客増には香港~小松間の新規就航、香港~石垣間の復便、香港~関西間の増便が寄与。また、清明節休暇に加え、前年は3月下旬からだったイースター休暇が今年は4月中旬からとなった影響も大きかった。1~4月の累計では、香港からの訪日客数は前年同期比12.8%増の91万1200人に伸びている。
ただ前述のように、足元では日本への旅行中止を検討する人が増えているという。地震や津波など大災害への不安をあおるきっかけとなったのは、SNSで拡散されたある「予言」だ。これは1999年出版の日本の漫画「私が見た未来」に基づくもの。同作品は2011年3月の大災害を「予言」し、実際に同月、東日本大震災が発生した。21年に出版された同作品の「完全版」は「本当の大災難は25年7月にやってくる」と主張している。
香港の旅行会社、飛道旅遊科技(8069/HK)の袁振寧・常務取締役は、「予言」の影響で日本旅行に慎重になる人が増えていると指摘。この影響は6~7月に本格化し、夏休みシーズンを直撃するとみている。足元で航空会社が日本便のチケット価格を引き下げていることも、需要の鈍化を示唆していると分析。例えば、7月の繁忙期でも日本便のチケット価格は2000香港ドル(約3万7000円)余りで、前年同期に比べて3~4割ほど安いという。
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