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  ニュース     2019/05/29 18:46

中国:湖南省が檳榔CM禁止、メーカーは「TikTok」で宣伝続行 無料記事

 噛みたばこに似た嗜好品の檳榔(ビンロウ)の生産・消費が多い湖南省で今年3月、檳榔業界団体が全ての加盟企業に対して、国内での広告活動を禁止した。これを境に同省のテレビや商店街などでは檳榔関連の広告が目につかなくなった。ところが最近、一部のメーカーがスマートフォン向け短編動画共有アプリ「TikTok」を活用し、檳榔の宣伝イベントや動画配信を展開したことから物議を醸している。新京報が28日付で伝えた。
 広告禁止の理由について、業界団体の湖南省檳榔食品産業協会は3月7日、「湖南省市場監督管理局の指導に従う措置」と説明したものの、実際には檳榔に発がん性があると指摘されていることが要因と見られている。
 今回、なし崩し的に「TikTok」上でイベントや動画配信を行ったのは同省のメーカー、湖南口味王集団と湖南伍子醉食品。湖南口味王は自社製品をモチーフにした短編動画をTikTok上で公開した人に「現金が当たる」キャンペーンを展開。また湖南伍子醉は宣伝動画2本をTikTok上で公開した。こうした行為は実質的な広告に相当するとして、批判の声が上がっている。
 企業信用情報アプリの「天眼査」によると、中国国内の檳榔生産・販売業者は6756社。このうち湖南省のメーカーは2182社で、全体の32%を占めている。同省内でメーカー間の競合が激しいことから、宣伝活動を重要視している企業は依然として多いのが現状だ。


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