中国最大の再保険会社、中国再保険集団（1508/HK）が海外買収に乗り出す。同社は13日引け後、米ハノーバー・インシュアランス・グループ（THG/NYSE）から英同業のチョーサーを買収すると発表した。最大8億6500万米ドル（約970億円）で全権益を取得する。この買収により、中国再保険集団は競争力と国際影響力を向上させることが可能。海外事業を強化し、中国政府が掲げる広域経済圏構想「一帯一路」を支援する考えだ。

　英ロイズ保険組合の会員であるチョーサーは、特殊保険・再保険事業を手がける。海上保険、航空保険、政治リスク保険、原発リスク保険などさまざまな保険を扱う。

　政府系投資会社の中央匯金投資を親会社に持つ中国再保険集団は、中国最大の再保険会社。再保険会社では、17年の収入保険料でアジア首位、世界8位に付ける（格付け会社A.M.ベスト調べ）。国内保険会社の9割を顧客に持ち、その数は損保、生保それぞれ約70社を数える。主要顧客には、中国人寿保険（2628/HK）や中国平安保険（2318/HK）など。傘下の中国大地保険を通じて一般の損保事業も展開。中国大地保険は収入保険料で、国内損保シェア3.62％（6位：18年上期）を握る。


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