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  ニュース     2019/07/24 08:45

中国:車セクター過半数が業績悪化、36社が減益・赤字予想 無料記事

 新車販売の低迷を受け、自動車業界の収益性が悪化している。中国本土マーケットに上場する自動車関連企業のうち、現時点で約50社が2019年6月中間期の業績予告を発表。うち20社が減益、16社が赤字計上となる見通しを示した。増益予想は12社にとどまっている。証券時報が24日伝えた。
 例えば重慶長安汽車(200625/SZ)は、19年6月中間期に19億〜26億人民元(約300億〜410億円)の赤字計上を見込む(前年同期は16億961万人民元の黒字)。同期の販売台数は前年同期比31.7%減の82万5000台、うち自主ブランド車が26.1%減の39万2000台に落ち込んだ。合弁ブランドでは、長安福特(長安フォード)が67.0%減の7万5000台、長安馬自達(長安マツダ)が32.2%減の6万1000台に縮小したという。
 このほかにも、長城汽車(601633/SH)、江鈴汽車(200550/SZ)、一汽轎車(000800/SZ)が減益を予告。うち長城汽車は、純利益が前年同期比58.6%減の15億3000万人民元に縮むとの見通しを示した。値下げ販売によって利幅が縮小したほか、プロモーション費用や研究開発費がかさんだため。同社は併せて19年通期の新車販売目標を120万→107万台に11%下方修正した。
 このように、販売不振と製品値下げが業績悪化の主因。7月から一部先行エリアで新排ガス基準「国6」が導入される中、メーカーやディーラーは旧基準車の在庫消化を急いでいる状況だ。また、各社が研究開発に力を入れ、関連コストが増えていることも利益圧迫要因だという。
 業界団体の中国汽車工業協会が10日発表した今年6月の新車販売台数は、前年同月比9.6%減の205万6000台。12カ月連続でマイナス成長に沈んだ。生産台数も17.3%減の189万5000台に下向いている。


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