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  ニュース     2019/07/24 08:45

IC製造装置「ASM」は中間9割減益、今後の売り上げ回復予想(詳報) 無料記事

 半導体パッケージング・テスティング機器大手のASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)は23日引け後、2019年6月中間期の業績を発表し、純利益が前年同期比87.2%減の1億7948万香港ドル(約25億円、希薄化後EPS:0.44香港ドル)に縮小したと報告した。売上高は24.4%減の72億7478万香港ドル。1株当たり1.30香港ドルの中間配当を実施する方針だ。

 米中貿易摩擦の激化が世界の半導体産業にマイナスの影響を及ぼす中、一部顧客は増産計画の先送りを決定。この結果、後工程設備の需要が低迷した。主力の同部門では、売上高が37.6%減の31億5401万香港ドルに下向いている。他部門も軒並み振るわず、表面実装(SMT)設備が3.0%減の32億7659万香港ドル、リードフレームが28.6%減の8億4418万香港ドルに縮小した。

 第2四半期(4〜6月)ベースでも減収減益。純利益が前年同期比91.1%減の6942万香港ドル(希薄化後EPS:0.17香港ドル)、売上高が31.4%減の36億1477万香港ドルだった。3部門が軒並み減収を強いられている。

 ただ、今後は売り上げの回復を見込む。第3四半期(7〜9月)の収入は5億5000万〜6億米ドル(約43億〜47億香港ドル)となり、前四半期比で増加すると予測した。SMT設備部門を中心に、受注が増加傾向にあるため。なお、第2四半期の新規受注は6億190万米ドルと、前年同期比で17.3%減少したものの、前四半期比では30.8%増加している。

 同社はオランダの半導体製造装置大手ASMインターナショナルの傘下。半導体加工に必要な機材設備や原材料の生産を手がける。研究開発センターは香港とシンガポール、四川省に設置。主要販売先は中国本土だが、アジアや欧米などにも出荷する。エリア別の売上構成比は、中国本土40.2%、欧州18.3%、米州8.0%、マレーシア6.4%、ベトナム6.1%など(19年6月中間期)。


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