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  ニュース     2019/07/04 08:47

ウォルマートがブロックチェーン導入、中国の生産・流通強化 無料記事

 米小売り最大手のウォルマート(WMT/NYSE)は中国でこのほど、商品の生産・流通履歴管理に対して、ブロックチェーン(分散型台帳)技術を活用したシステムを導入した。証券日報などが2日付で伝えた。これにより、顧客は商品に表示されたQRコードを読み込むことで、その商品の生産・流通状況、安全性検査の結果などを確認できる仕組みだ。

 ブロックチェーンは改ざんが極めて困難なため、これまで仮想通貨の決済処理などで利用されていた。中国で近年、食品の安全に対する国民意識が高まるなか、同技術を生産・流通履歴管理に活用する小売企業が増えている。

 ウォルマートはまた、中国物流センター投資を積み増す計画。今月1日、向こう10年間で中国に80億人民元(約1260億円)を投資し、物流インフラを充実化させると発表した。10以上の物流センターを建設・改装する。オンライン通販との競合で苦戦するなか、よりスピーディな配送サービスを提供することで競争力の向上を図る考えだ。

 足もとで中国南部に生鮮物流センターを置く。同センターの建設に7億人民元を投じ、自社が中国進出して以降で最大の投資案件となった。同センターは広東省、広西チワン自治区の約100店舗をカバー。中国の物流センターで初めて、物流・保管業界の国際規格「BRCグローバルスタンダード」を取得した。

 ウォルマートは中国で店舗400店余りを運営する。毎年約10店舗のペースで出店しており、物流インフラの充実が必須だ。

 ウォルマートの中国法人は、電子商取引(Eコマース)現地大手である京東商城(JD/NASDAQ)と提携関係にある。オンラインとオフラインが連動する「O2O」ビジネスを共同で展開。京東でオンライン購入した食品について、消費者の最寄りのウォルマート店から出荷するという協業モデルを2017年から開始した。


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