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  ニュース     2019/07/25 08:45

米中摩擦で鴻海に恩恵、華為からの受注拡大か 無料記事

 米中の通商・ハイテク摩擦により、電子機器の受託製造サービス(EMS)世界最大手、台湾・鴻海精密工業(ホンハイ:2317/TW)が恩恵を受けている。傘下の富士康(フォックスコン)について、中国本土顧客からの受注が増えているようだ。顧客の名前は明らかにされていないが、華為技術(ファーウェイ)の可能性が高いという。現地メディアが25日伝えた。
 富士康の従業員によると、同社が深センに構える龍華工場、観瀾工場では、今年第2四半期(4〜6月)に生産高が前年同期比で12%増加した。6月単月では4%増。主に「顧客H」からの受注拡大が寄与した格好で、同顧客向けのカメラレンズ・モジュール生産高は前年同期比で94%増加している。
 業界関係者はこの「顧客H」について、華為(英語表記はHUAWEI)のことだとみている。これまでの報道によると、華為に対する米当局の金融措置を受け、シンガポールのEMS大手フレックスが5月、長沙工場(湖南省)の操業を停止したと伝わっている状況だ。華為はフレックスから富士康に委託先を切り替えたとみられている。
 米国による制裁措置をものともせず、華為は今後の販売に強気スタンスだ。任正非CEO(最高経営責任者)は海外メディアの取材に対し、2019年のスマートフォン(スマホ)販売台数が2億7000万台に達する見込みと述べた。これは当初の見通し(2億5000万台)を8%上回る規模。目標を達成すれば、米アップルを追い抜き、韓国サムスン電子に次ぐ世界2位のスマホメーカーになる可能性がある。


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