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  ニュース     2020/08/04 18:59

中国:人民銀がフィンテック会社新設、「デジタル元」後押し 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】中国人民銀行(中央銀行)はフィンテック推進の取り組みを加速させる見通しだ。上海証券報が4日報じたところによると、人民銀が傘下にフィンテック会社を新設していたことが分かった。「デジタル人民元」の導入など、人民銀が進めるフィンテック政策の基盤の一つになるとみられている。
 報道によると、新会社の名前は「成方金融科技有限公司」で、登録資本金は20億780万人民元(約305億円)。主な株主は、中国金融電子化公司、中国金幣総公司、中国人民銀行征信中心、中国人民銀行清算総中心、中国印鈔造幣総公司の5社だ。これら5社はいずれも人民銀の全額出資会社で、金融デジタル化、造幣、信用調査、決済などを担当している。
 専門家は新会社について、株主5社が持つデータなどを共有することでフィンテック分野の監督・管理において重要な役割を果たすことになると指摘した。
 人民銀が進めるフィンテックの取り組みの中でも、注目を集めているのが冒頭で触れた「デジタル人民元」だ。正式名「デジタル通貨電子決済(DC/EP)」と呼ばれるデジタル通貨導入に向け、人民銀は今年4月、国内4都市で試験を進めていることを明らかにした。報道によると、深セン、蘇州、成都、雄安新区の4エリアでテスト運用を実施しており、2022年予定の冬季五輪会場でクローズドテストを行う方針という。運用テストには、配車アプリ中国最大手の滴滴出行(Didi Chuxing)や出前アプリ大手の美団点評(メイトゥアン・ディエンピン:3690/HK)などが参加することが明らかとなっている。


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