ニュース 2019/12/18 18:59
ダイムラーが北京汽車合弁の出資拡大か、持株49→75%で支配権掌握
産業・企業
ドイツの自動車大手、ダイムラーが中国合弁会社に対する出資比率の拡大を計画しているもようだ。合弁先の北京汽車(BAICモーター:1958/HK)から北京奔馳(北京ベンツ)の一部権益を取得し、出資比率を現在の49%から75%に引き上げる方針。ただ、北京汽車側は稼ぎ頭の北京ベンツに対する支配権を維持したい考えで、権益譲渡に難色を示しているという。外電が18日、消息筋情報として伝えた。
ダイムラーは現在、北京汽車との共同出資で北京ベンツ、福建奔馳(福建ベンツ)の2社を運営する。うち北京ベンツの出資比率は、ダイムラーが49%、北京汽車が51%。一方の福建ベンツは、ダイムラーが50%、北京汽車が35%、福建省汽車工業集団が15%を出資する。
北京ベンツの販売は堅調だ。中国の新車販売が縮小する中にあっても、同合弁会社の販売数は2019年上半期に前年同期比11.9%増の28万2000台に伸びている。なお北京ベンツを巡っては、昨年12月にもダイムラーによる出資拡大の情報が流れたが、北京汽車は否定していた。
中国政府は18年4月、自動車業界の外資出資規制を段階的に緩和する方針を表明。現行50%の出資上限について、まずは特殊車両などの「専用車」、電気自動車(EV)などの「新エネルギー車」を対象に外資出資規制を撤廃する方針だ。その後、20年に商用車、22年に乗用車の規制を廃止する。22年には、外資が中国企業と合弁会社を設立する際、合弁先を2社に限るという規制もなくす予定(新エネ車は現行3社目も可)。
この発表を受け、ドイツのBMWは華晨中国汽車HD(ブリリアンス・チャイナ:1114/HK)との合弁会社に追加出資する計画を発表。36億ユーロ(約4390億円)を投じて持株比率を50→75%に引き上げ、支配権を握る方針を明らかにした。
外資による合弁会社への追加出資は、中国事業の重要性を意味する。ただ、合弁先の中国企業にとっては、出資比率の低下による収益の目減りが懸念される。
北京汽車社は国有企業である北京汽車集団の傘下。年間の販売台数は、グループ全体で146万台、市場シェアは国内5位に位置する(18年)。自社ブランド「北京」を手がけるほか、独ダイムラーと「北京ベンツ」「福建ベンツ」、韓国ヒュンダイと「北京現代」を合弁展開。ダイムラーとは資本提携も結び、10%の出資を受けている。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
ダイムラーは現在、北京汽車との共同出資で北京ベンツ、福建奔馳(福建ベンツ)の2社を運営する。うち北京ベンツの出資比率は、ダイムラーが49%、北京汽車が51%。一方の福建ベンツは、ダイムラーが50%、北京汽車が35%、福建省汽車工業集団が15%を出資する。
北京ベンツの販売は堅調だ。中国の新車販売が縮小する中にあっても、同合弁会社の販売数は2019年上半期に前年同期比11.9%増の28万2000台に伸びている。なお北京ベンツを巡っては、昨年12月にもダイムラーによる出資拡大の情報が流れたが、北京汽車は否定していた。
中国政府は18年4月、自動車業界の外資出資規制を段階的に緩和する方針を表明。現行50%の出資上限について、まずは特殊車両などの「専用車」、電気自動車(EV)などの「新エネルギー車」を対象に外資出資規制を撤廃する方針だ。その後、20年に商用車、22年に乗用車の規制を廃止する。22年には、外資が中国企業と合弁会社を設立する際、合弁先を2社に限るという規制もなくす予定(新エネ車は現行3社目も可)。
この発表を受け、ドイツのBMWは華晨中国汽車HD(ブリリアンス・チャイナ:1114/HK)との合弁会社に追加出資する計画を発表。36億ユーロ(約4390億円)を投じて持株比率を50→75%に引き上げ、支配権を握る方針を明らかにした。
外資による合弁会社への追加出資は、中国事業の重要性を意味する。ただ、合弁先の中国企業にとっては、出資比率の低下による収益の目減りが懸念される。
北京汽車社は国有企業である北京汽車集団の傘下。年間の販売台数は、グループ全体で146万台、市場シェアは国内5位に位置する(18年)。自社ブランド「北京」を手がけるほか、独ダイムラーと「北京ベンツ」「福建ベンツ」、韓国ヒュンダイと「北京現代」を合弁展開。ダイムラーとは資本提携も結び、10%の出資を受けている。
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