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  ニュース     2019/10/24 19:01

中国〜ASEAN貿易が活況、重慶は46%増で推移 無料記事

 中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)が経済的な結びつきを強めている。中国の西部エリアを中心として、複数地域の対ASEAN貿易額が2ケタ増で推移してきた。西部の国際長距離貨物列車「中欧班列」、「新国際陸海貿易通道」などが新たなグローバル物流ルートとして重要性を増している。中国新聞網が23日に伝えた。

 内陸都市の重慶では、今年第1〜3四半期にASEANが最大の貿易パートナーに浮上。対ASEANの輸出入額は、9カ月の累計で前年同期比46.1%増の788億1000万人民元(約1兆2120億円)に達した。貿易額全体の19%を占めている。なかでも対ベトナムは130%の伸びを記録し、対ASEAN貿易全体の26.6%相当にまで拡大した。このほか、対マレーシアが69.9%、対タイが19.4%、対シンガポールが4.8%ずつの増加率。これら3カ国の合算で対ASEAN貿易全体の56.2%相当を占めた。主な貨物物品はエレクトロニクス機器という。

 四川省と雲南省もASEAN向け貿易が活発。1〜9月にかけた輸出入額は、前年同期比で四川省が19.8%増の948億3000万人民元、雲南省が24.9%増の822億人民元に伸びている。

 「中欧班列」や「新国際陸海貿易通道」の利用を通じ、欧州〜中国西部〜ASEANを連絡する大動脈が形成された。重慶市、広西チワン族自治区、貴州省、甘粛省、青海省、新疆ウイグル自治区、雲南省、寧夏回族自治区、陝西省、四川省、内モンゴル自治区、チベット自治区の中国政府12エリアは先ごろ、海南省、広東省湛江市と物流推進に向けた覚書に調印。各地で連携し、国際物流を円滑化する方針を打ち出した。

 「一帯一路」構想に基づいて整備された「新国際陸海貿易通道」は、中国西部エリアにとって最速の輸出入ルート。鉄道と海運を一体運用する「マルチモーダル輸送」による「新国際陸海貿易通道」の輸送実績は、今年1〜9月の累計でコンテナ1万1240個、金額ベースで27億6000万人民元に達した。合計676便の貨物列車を駆使したという。


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