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  ニュース     2020/08/04 19:35

中国:立訊精密がSiP加工進出、半導体複合デバイス量産へ 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】中国の電子機器受託製造サービス(EMS)大手、立訊精密工業(ラックスシェア:002475/SZ)は2日、自社のSiP (System in Package)工場を深セン市宝安区に置くことを決めた。深セン市沙井鎮で「SIP産業基地建設プロジェクト」を推進する。世界先端レベルのハイエンド技術を導入し、付加価値の高い半導体複合デバイスを量産する計画だ。本格稼動時の年産額200億人民元(約3040億円)を想定する。集微網などが4日に伝えた。
 立訊精密は成長が著しい新興EMS事業者。台湾・精密工業(ホンハイ:2317/TW)傘下の中国工場で働いていた王来春氏が2004年に設立した。コネクタなど電子部品のメーカーとして起業したした後、アップルや華為技術(ファーウェイ)の取引先などを買収して経営規模を急ピッチに拡大。現在はこれら大企業を顧客にEMS事業を手がけ、“本家”の鴻海を脅かす存在へと成長した。
 立訊精密の急成長は、アップルのワイヤレスイヤホン「AirPods」の受託生産事業によるところが大きい。同社は2017年、「AirPods」の生産を受託した。上場当時に10億人民元ほどだった同社の売上高は、直近決算の19年12月期で625億人民元まで拡大。純利益は47億人民元と、上場当初に比べて40倍近くに膨らんだ。「iPhone」の組み立ては現在、鴻海、緯創(ウィストロン)、和碩(ペガトロン)の台湾3社が請け負っている。報道によれば、そのシェアは鴻海が63〜65%、緯創が30〜33%、和碩が5%前後という。


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