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  ニュース     2020/06/03 18:59

「中国コロナワクチン」開発進展、年内にも販売許可 無料記事

 中国で開発中の新型コロナウイルスワクチンについて、今年末から来年初めにかけて販売許可が下りる見通しが出てきた。中国の法律では、特殊な状況下でワクチンを緊急使用できる特例が設けられている。このため研究チームは政府に緊急使用の許可をすでに申請した。認可されれば、販売承認前でも臨床投入が可能という。国薬集団の劉敬楨・董事長が語った内容として、毎日経済新聞がこのほど伝えた。

 国薬集団・中国生物武漢生物製品研究所所有限責任公司と、中国生物・北京生物製品研究所有限責任公司が新型コロナの不活化ワクチン1種ずつを開発し、すでに臨床試験の第2相試験(フェーズ2)を展開している。2000人あまりにワクチン接種したところ、充分な安全性と有効性を示す臨床データが得られた。副作用の発生率とその程度も、すでに販売されている各種ワクチンを下回ったという。

 今年3月末には、国薬集団の党幹部など志願者180人に対する接種試験に着手。被験者の抗体はウイルスに抵抗できるレベルに達している事実が確認された。最終関門の第3相試験に関しても、最短で半年後には終了する見通しという。

 北京市政府の強力支援の下で北京生物製品研究所は、わずか2カ月で世界最大規模の新型コロナワクチン生産ラインを整備した。国家公認専門家による第1段階評価を通過している。1ロット当たり生産量は300万剤。フル生産時は年間1億〜1億2000万剤を製造できる。国内供給分を十分に満たせるだけに、海外出荷も可能とする。さらに武漢生物製品研究所でも、新型コロナワクチン生産ラインの整備が急ピッチで進行中。6月末から7月初旬の完成が見込まれている。完成すれば、すでに完成した北京生物製品研究所の2本ラインを合わせ、年間2億剤の生産体制が確立される運びだ。

 世界保健機関(WHO)の発表によると、世界で現在8種のコロナワクチンが臨床試験段階にある。うち前述の2種を含む半数に上る4種は、中国チームが開発を手掛けた。


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