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  ニュース     2020/07/09 19:09

中国:車ディーラー6月在庫係数、1.55→1.74に悪化 無料記事

 中国の新車販売市場で、ディーラー在庫の指標が足もとで高止まりしている。2020年6月の「自動車ディーラー総合在庫係数」は1.74。前月(1.55)比で0.19ポイント、前年同月(1.38)比で0.36ポイントずつ上昇(=悪化)している。「警戒解除ライン」とされる1.50を超えて推移した。メーカーが生産を完全停止しても、各ディーラーが在庫を消化するまでに1.74カ月要することを示す。中国汽車業界流通協会が8日に報告した。
 4〜5月にかけて改善傾向がみられたものの、在庫係数は再び悪化方向に転じている。複数の地方政府による4〜5月にかけた消費刺激策の反動が表れた。気候の高温、多雨も逆風となっている。自動車ディーラーが値下げによる販売促進を続行したが、客足の低迷、成約率の低下、販売の伸び鈍化が続いた。7月の動向に関しても、楽観できないと分析している。
 形態別の自動車ディーラー総合在庫係数も、そろって上昇した。高級車・輸入ブランドが1.35(前月比↑8.0%)、合資ブランドが1.77(↑23.7%)、自主ブランドが2.07(↑8.8%)で推移している。
 在庫係数は、期末在庫量と当期販売量の倍率を表したもの。数値が大きければ大きいほど、ディーラーの在庫圧力が強まっていることを映す。国際的な指標に基づけば、在庫係数が0.8〜1.2の水準にあれば適正。1.5を上回ると警戒ゾーンに入る。さらに2.5を超えると、ディーラーの経営リスクが非常に高まっている状態にあるとされる。


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