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  ニュース     2020/01/15 18:59

中国:20年も「供給サイド改革」続行、鉄鋼生産設備の稼働阻止 無料記事

 中国当局は今年も鉄鋼生産能力の増強を阻止する意向だ。中国鉄鋼工業協会の関係者によれば、協会は中国政府に協力し、正確な生産能力を調査している。非効率な中周波鉄鋼溶解誘導炉の廃棄・淘汰を推し進める予定。特に新規生産設備の稼働を阻む方針だ。「供給サイド改革」を後退させないよう努力する。中国政府系メディアが13日付で伝えた。
 2019年は業況改善と増産が同時に進んだものの、20年は生産能力の過剰を抑止する立場。鉄鉱石相場の上昇、環境保護圧力の高まりなどに対処する。当局とともに同協会は鉄鋼企業に対する監督、管理を強化する構えだ。
 「産業構造調整指導リスト(新版)」を厳格に適用し、技術レベルの劣る旧式生産設備の廃棄に注力。中周波鉄鋼溶解誘導炉で生産される品質の悪いステンレスや金型に関し、今年6月までに市場から締め出す方針だ。 
 中国鉄鋼工業協会の統計によれば、中国の粗鋼生産量は過去5年にわたって総じて拡大。累計で1億7600万トン(↑21.9%)を増産し、19年の生産量は概算9億8000万トンにまで積み上がった。鉄鋼市況の回復を通じ、重点鉄鋼メーカーの合算損益は15年の損失846億8800万人民元(約1兆3500億円)から19年の黒字1800億人民元(予想)に改善する見通し。重点鉄鋼メーカーの総資産負債比率は7.5ポイント低下すると予測されている。


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