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  ニュース     2020/08/05 19:16

中国:EV新ブランド低迷、吉利など大手が巻き返し図る 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】ここ数年、大手自動車メーカーが新たな電気自動車(EV)ブランドを次々と立ち上げているが、消費者の人気を得ていない例が目立つ。このため新車種の投入や資本増強によって挽回を目指している。北京晩報が4日報じた。

 吉利汽車HD(175/HK)が2019年4月に設立した高級EVブランド「幾何(Geometry)」は、グローバル戦略車のコンパクトEVセダン「幾何A(Geometry A)」を市場に投入。しかし、中国汽車工業協会(CAAM)によると19年販売は1万2000台と目標を大きく下回り、今年第1四半期はわずか700台に低迷した。消費者からは内装や装備の質に不満が出ており、販売店を訪れる人はわずかだ。幾何は今週、コンパクトSUV(スポーツ用多目的車)の「幾何C(Geometry C)」の発売を予定しており、巻き返しを狙う。

 安徽江淮汽車集団(JAC)と独フォルクスワーゲンの合弁EVメーカー、江淮大衆汽車(江淮VW)は昨年9月に新ブランド「思皓(SOL)」のコンパクトSUV「E20X」を発売したものの、知名度の低さで不振に陥っている。

 江淮汽車は今年7月、江淮VWの資本金を20億人民元(約303億円)から73億5600万人民元に積み増す、てこ入れ方針を発表した。江淮汽車は7月の成都国際モーターショーで、「嘉悦」シリーズの第4世代車とみられていた「嘉悦X8」を思皓ブランドで展示しており、思皓が今後発売する「E50A」は「江淮iC5」からのブランド転換、「E40X」は嘉悦シリーズのEV版であることなどから、江淮汽車は乗用車戦略で思皓ブランドとの一体的展開を図るとの観測も出ている。


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