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  ニュース     2020/08/05 18:59

日清の香港子会社が中間30%増益予告、「巣ごもり消費」追い風に 無料記事

【亜州ビジネス編集部】日清食品HD(2897/東証1部)傘下の日清食品(ニッシン・フーズ:1475/HK)は5日、2020年6月中間期の業績予告を発表し、純利益が前年同期比で約30%増加するとの見通しを示した。新型コロナウイルスの流行を受けて「巣ごもり消費」が拡大し、即席麺の需要が膨らんでいる。中国本土、香港での販売量が増加した。一方、販売増による規模の効果で関連コストは減少している。
 同社は香港、中国本土で「合味道」「出前一丁」「公仔麺」など各種ブランドの即席麺を展開する。20年第1四半期(1〜3月)の売上高は前年同期比で10.6%増加した。董事長兼CEO(最高経営責任者)の安藤清隆氏は6月の時点で、20年通年の売上高も2ケタの伸びを確保すると予測している。
 安藤氏によると、新型コロナウイルスの影響で在宅時間が長くなる中、消費者は異なる味の商品を選ぶ傾向が強まっている。こうした中、同社は今年、例年より多くの新製品を投入する計画。5月までの時点で、すでに新製品12種を発売した(昨年同期の実績は8種)。
 中でも、中高価格帯の製品を拡充する方針。これまで、中国本土での売れ筋は「合味道」だったが、コロナ流行期間はより価格帯の高い「出前一丁」の伸びが大きかった。より質が高く、バラエティに富んだ商品への中国消費者の関心が高まる中、これを機に本土でのシェア拡大を図る考えだ。
 安藤氏によると、中国本土では1袋4〜4.5人民元(約60〜70円)の製品で中高価格帯に属する。現時点で、同社が中国の中高価格帯市場で占めるシェアは約20%と2位に位置する。
 香港子会社の日清食品は1984年の設立以来、香港・中国本土で付加価値の高い即席麺を中心に、食品の製造・販売に従事。17年12月、香港メインボードに新規上場した。


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