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  ニュース     2020/08/18 19:30

中国:工作機械業界の売り上げ回復、4月から3カ月連続プラス成長 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】中国の工作機械産業が足元で回復基調を鮮明にしている。中国工作機械工業会が17日発表した「2020年上半期工作機械業界分析レポート」によれば、工作機械産業業界の売上高は今年上半期(1〜6月)に前年同期比7.6%減の2946億6000万人民元(約4兆5000億円)に細ったものの、累計の下げ幅は月を追うごとに縮小傾向にある。中でも4月以降は3カ月連続で単月プラス成長を達成。上半期の利益総額についても2.5%減の158億3000万人民元と小幅減にとどまり、全国一定規模以上工業企業の平均減益率を10.3ポイント下回っている。

 新型コロナウイルスの流行を受けて、中国の工作機械産業は1〜2月にかけて、業界の主要経済指標が大幅に落ち込んだ。3月以降は主要経済指標が上向き、5月、6月は安定化・改善の傾向が鮮明になっている。通年ベースでは前年並みの水準に着地すると中国工作機械工業会は予想している。

 一方、新型コロナの流行がピークアウトし、対外貿易の安定化に向けた政策が相次いで打ち出される中で、輸出入も回復基調を示している。上半期の工作機械輸出入額は12.3%減の122億7000万米ドルで推移したが、下げ幅は第1四半期から3.8ポイント縮小した。うち輸入が15.7%減(下げ幅は第1四半期比で5.6ポイント縮小)、輸出が8.9%減(同1.7ポイント縮小)となっている。

 もっとも下半期の輸出入見通しについては、依然として厳しい状況が続く見通し。中国工作機械工業会は新型コロナの世界的な感染拡大を受けて世界経済は深刻な不況下にあり、国際貿易と海外投資が縮小し、不確実性に直面していると指摘した。


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