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  ニュース     2020/08/19 19:25

アリババ系アントは月内にも香港IPO申請、調達規模100億ドル 無料記事

【亜州ビジネス編集部】 阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:BABA/NYSE、9988/HK)傘下で、電子決済サービス「支付宝(アリペイ)」を展開するマ蟻集団(アント・グループ)が早ければ8月中にも、香港での新規株式公開(IPO)に向けた申請を提出するもようだ。香港での調達額は100億米ドル(約1兆530億円)を予定。上海での調達額と合わせると、計200億米ドルとなる見込みという。外電が18日、消息筋情報として伝えた。

 アント・グループは7月20日にIPO計画を発表し、香港と上海の両証券取引所に同時上場する方針を明らかにした。上海では、ハイテク・スタートアップ企業向け市場「科創板」に上場する計画。同社は株式上場について、「中国のサービス産業デジタル化と内需促進」という同社の目標を後押しすると説明。グローバル市場を開拓し、技術・イノベーション投資を拡大する助けになるとした。報道によると、同社はすでに中国国際金融(CICC)、シティグループ、JPモルガン・チェース、モルガン・スタンレーを香港上場スポンサーに選定したとされる。

 一方で調達額に関しては、中国メディアがこれ以前に「香港と上海で計300億米ドルに達する見込み」と報じるなど、さまざまな情報が伝わっている。仮に300億米ドルだった場合、昨年12月に上場したサウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコを上回り、世界で過去最大のIPOとなる(アラムコの調達額は294億米ドル)。

 アント・グループが展開する「アリペイ」は、中国最大の電子決済プラットフォーム。ユーザー数は中国本土を中心に13億人に達する。アリババの最新年報によると、2020年3月末時点で、アリババはント・グループに33%出資している。

 アント・グループが上場を目指す上海の「科創板」は、19年7月22日に取引をスタート。次世代IT技術、ハイエンド設備、新素材、新エネルギー、省エネ・環境保護、バイオ医薬品といった新興産業の発展を支援するとともに、インターネット、ビッグデータ、クラウド、人工知能(AI)と製造業の融合を図る狙いで創設された。


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