中国で新型コロナウイルスの流行が収束に向かう一方、消費活動は依然として停滞が続いている。国家統計局は15日、2020年4月の小売売上高について、前年同月比7.5％減の2兆8178億人民元（約42兆6333億円）に縮小したと報告した。下げ幅は前月（15.8％減）から8.3ポイント縮小したものの、市場予想（6.0％減）を上回っている。1〜4月の実績は16.2％減だった。

　うち自動車製品を除く4月の小売売上高は8.3％減の2兆5095億人民元に細った。一定額を超える消費品の小売売上高は3.2％減の1兆588億人民元。エリア別の小売売上高は、都市部が7.5％減の2兆4558億人民元、農村部が7.7％減の3620億人民元だった。

　小売売上高の内訳は、飲食が31.1％減の2307億人民元（うち一定規模を超える販売単位は27.9％減の505億人民元）、商品販売が4.6％減の2兆5871億人民元（うち一定規模を超える販売単位は1.5％減の1兆83億人民元）。穀物・油脂・食品、飲料、薬品、日用品、通信機材が伸びる一方で、衣料・靴・帽子・紡織品、宝飾品、石油製品などの下げが目立つ。自動車は横ばいだった。

　1〜4月の全国累計では、前年同期比16.2％減の10兆6758億人民元（約161兆5248億円）だった。減少率は1〜3月実績（19.0％）から縮小したものの、市場予想（15.6％）を上回っている。うち自動車製品を除く小売売上高は15.5％減の9兆7375億人民元に縮小した。

　一定額を超える消費品の小売売上高は16.3％減の3兆7608億人民元。うち実物商品のネット通販は、全国で8.6％増の2兆5751億人民元に伸びた。小売売上高に占める商品ネット通販額の比率は24.12％となっている。

　またエリア別の小売売上高は、都市部が16.3％減の9兆2413億人民元、農村部が15.4％減の1兆4345億人民元だった。

　小売売上高の内訳は、飲食が41.2％減の8333億人民元（うち一定規模を超える販売単位は38.6％減の1786億人民元）、商品販売が13.1％減の9兆8425億人民元（うち一定規模を超える販売単位は14.7％減の3兆5822億人民元）。穀物・油脂・食品、飲料、薬品、通信機材を除き軒並み減少した。なかでも衣料・靴・帽子・紡織品、宝飾品、家電映像機器などの下げが目立つ。自動車は22.6％減と不振が続いた。

　商品販売の内訳は、穀物・油脂・食品が13.8％増の4996億人民元、飲料が6.3％増の635億人民元、酒・たばこが9.8％減の1109億人民元、衣料・帽子・履物・刺しゅう・紡織品が29.0％減の3057億人民元、化粧品が9.4％減の876億人民元、宝飾品が32.5％減の583億人民元、日用品が1.2％減の1787億人民元、家電・映像機器が24.5％減の2002億人民元、薬品が4.3％増の1644億人民元、オフィス機器が0.8％減の923億人民元、家具が23.1％減の359億人民元、通信機材が0.1％増の1451億人民元、石油・石油製品が21.1％減の4998億人民元、自動車が22.6％減の9400億人民元、建築・内装材が18.9％減の405億人民元などで推移している。


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