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  ニュース     2020/06/04 18:59

中国:20年の食糧生産も0.9%増へ=農業科学院 無料記事

 中国の食糧生産量は、今年通年で約6億7000万トン(2019年比↑0.9%)規模に上る見通しだ。安定的な生産が持続すると分析されている。中国農業科学院と国際食糧政策研究所(IFPRI)が3日に共同で発表した「中国農業産業発展報告2020」に記された。
 農作物を食い荒らす害虫「ツマジロクサヨトウ」(学名:Spodoptera frugiperda)が今年も発生するなか、トウモロコシの生産量は減少する恐れがあるものの、その他の食糧で収量増を達成するとみている。トウモロコシの被害状況については、軽微にとどまると予測。減少幅は全国生産量の2.5%内に収まるとの見方。早期の警戒が奏功し、被害は最小限にとどめられると予想した。
 一方、このところ急ピッチな減産に直面した豚肉に関しては、生産量が徐々に回復しつつあると指摘する。家畜伝染病「アフリカ豚コレラ(ASF)」の感染防止策で減産を余儀なくされたが、20年末の時点では例年比20%減の水準まで生産量が戻ると予測。22年については例年水準まで増産が進むとの認識が明らかにされた。
 国家統計局によれば、19年通年の食糧生産量は、中国全体で前年比594万トン(0.9%)増の6億6384万トン(1兆3277億斤)に達した。うち穀物の収量は0.6%増の6億1368万トンに上る。1ヘクタール当たりの収量は、1.8%増の5720kgに伸びた。
 穀物生産量の内訳は、コメが1.2%減の2億961万トン、コムギが1.6%増の1億3359万トン、トウモロコシが1.4%増の2億6077万トンなど。このほかマメ類が11.0%増の2132万トン(うちダイズは13.3%増の1810万トン)、イモ類が0.6%増の2883万トンで推移した。


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