ニュース 2020/04/20 18:59
中国:指標金利「LPR」2カ月ぶり引き下げ、緩和余地なお残る
政策・政治
中国人民銀行(中央銀行)は20日、銀行貸し出しの新たな指標となる最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」の1年物を4.05→3.85%(↓0.20ポイント)に引き下げた。住宅ローン金利の指標となる5年物LPRについても、4.75→4.65%(↓0.10ポイント)に引き下げている。新型コロナウイルスの感染拡大による景気への影響が懸念される中、実質的な利下げで実体経済を下支える狙いだ。
LPRの引き下げは今年2月以来2カ月ぶり。引き下げ幅は1年物、5年物ともに新LPR導入後の2019年8月以降で最大だった。ただ、市場予想通りの引き下げ幅となっている。
人民銀は今週17日に実施した「中期流動性ファシリティ(MLF)」で、1年物金利を3.15→2.95%(↓0.20ポイント)に引き下げている。MLF金利はLPRの指標となることから、市場では「LPR引き下げの可能性も高まった」と指摘されていた。
市場関係者の間では、今後も金融緩和の余地が残るとの見方が優勢だ。中国共産党中央政治局は17日の会議で、預金準備率の引き下げ、金利の引き下げ、再融資などの手段を通じ、流動性を合理的で十分な水準に維持する方針を確認。大手ブローカーの広発証券によれば、中央政治局会議の声明に「利下げ」という具体的な文言が登場するのは珍しいといい、金融緩和を継続するという当局の姿勢を示唆したものと指摘されている。
企業の資金調達コストを引き下げるため、人民銀は2019年8月から事実上の貸出基準金利となるLPRの公表を開始(毎月20日に公表される)。従来のLPR算出方法を見直し、MLF金利に緩やかに連動するようにした。うち1年物LPRは“実質的な政策金利”とも呼ばれ、制度の見直し以降、19年8月、9月、11月、20年2月、4月の計5回引き下げられている。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
LPRの引き下げは今年2月以来2カ月ぶり。引き下げ幅は1年物、5年物ともに新LPR導入後の2019年8月以降で最大だった。ただ、市場予想通りの引き下げ幅となっている。
人民銀は今週17日に実施した「中期流動性ファシリティ(MLF)」で、1年物金利を3.15→2.95%(↓0.20ポイント)に引き下げている。MLF金利はLPRの指標となることから、市場では「LPR引き下げの可能性も高まった」と指摘されていた。
市場関係者の間では、今後も金融緩和の余地が残るとの見方が優勢だ。中国共産党中央政治局は17日の会議で、預金準備率の引き下げ、金利の引き下げ、再融資などの手段を通じ、流動性を合理的で十分な水準に維持する方針を確認。大手ブローカーの広発証券によれば、中央政治局会議の声明に「利下げ」という具体的な文言が登場するのは珍しいといい、金融緩和を継続するという当局の姿勢を示唆したものと指摘されている。
企業の資金調達コストを引き下げるため、人民銀は2019年8月から事実上の貸出基準金利となるLPRの公表を開始(毎月20日に公表される)。従来のLPR算出方法を見直し、MLF金利に緩やかに連動するようにした。うち1年物LPRは“実質的な政策金利”とも呼ばれ、制度の見直し以降、19年8月、9月、11月、20年2月、4月の計5回引き下げられている。
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