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  ニュース     2020/06/24 18:59

中国:21年施行の改正版「NEV規制」、HV優遇で日本勢に追い風 無料記事

 中国で2021年から導入される改正版「乗用車燃費・NEV規制」は、日本勢に追い風となる見通しだ。従来内燃機車に「低燃費車」という概念を新たに提示した上で、政府が設定する目標燃費を上回る乗用車に関して、ポイント計算を優遇するルールを追記したためだ。足元で「低燃費車」基準に達している優良車両は、日本勢が得意とするハイブリッド車(HV)に限られる――との見方も浮上している。藍鯨財経が23日付で伝えた。

 改正ルールでは、「低燃費車1台の生産・輸入台数をカウントする際、21年は従来内燃機車の0.5台分、22年は同0.3台分、23年は同0.2台分とみなす」と規定した。24年以降の計算方法は別途発表する運び。低燃費車生産企業は、新エネルギー車(NEV)生産台数を21年に半分、23年には5分の1に減らせる計算となる。

 もっとも中国では、低燃費基準を満たす乗用車を生産する企業は少数派だ。一部の中国企業が近年採用している「48Vマイルドハイブリッド・システム」は、省エネ効果が限定されるのが現状。業界関係者は、「トヨタ自動車(7203/東証)やホンダ(7267/東証)に代表されるフルハイブリット車は、エンジン効率と電気化程度がより高く、低燃費基準を基本的に満たせる」と指摘。「技術レベルが高いだけに、他社が短時間でその技術を複製するのは困難」と補足した。

 折しも、21年は燃費基準の変換期に当たる。中国の燃費試験法は同年から現行の「NEDC(新欧州ドライビングサイクル)」モードから新基準「WLTP」モードに移行される。「WLTP」はより実際に近い燃費パフォーマンスを反映させるだけに、乗用車メーカーに求められる燃費改善目標は実質的に引き上げられる見込みだ。


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