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  ニュース     2019/12/13 17:30

宇治茶「中村藤吉」が香港撤退、新規参入「すき家」は出足好調 無料記事

 長引く反政府デモを背景に香港の小売市場が冷え込む中、日本の小売・外食店が相次いで撤退を決めている。11日には、宇治茶の老舗で、和菓子カフェも展開する中村藤吉が香港の全店舗とオフィスを年内で閉鎖すると正式に発表した。一方で、牛丼チェーンの「すき家」は12日に香港1号店をオープン。初日の朝には、開店前から多くの人が詰めかけ、長蛇の列を作った。香港小売市場の現状を「むしろ好立地に割安賃料で出店できるチャンス」と受け止める向きもあり、店舗展開を加速させる日本企業もみられる。複数メディアが13日までに伝えた。
 安政元年創業の中村藤吉は、2015年に香港へ進出。抹茶系スイーツで人気を集め、全盛期は香港に8店舗を展開していた。その後2店舗まで規模を縮小したが、今年6月からの抗議デモを受けて、売り上げの大幅な減少を強いられたという。
 これ以前には、同じく15年に香港進出した日本のチーズタルト店「ベイクチーズタルトBAKE CHEESE TART」が香港から撤退。銅鑼湾(コーズウェイベイ)、観塘(クントン)の店舗を相次いで閉鎖した。
 一方、12日に旺角(モンコック)に1号店をオープンした「すき家」は、ライバルとの差別化でシェア獲得を狙っている。1991年に香港進出した「吉野家」に比べ、価格帯が低い点、24時間営業である点が売りだ。このほか外食では、回転ずしの「スシロー」が今年8月、「がんこ寿司」が今月6日に香港に初出店。また、7月に香港進出した総合ディスカウントストアの「ドン・キホーテ」は、今月14日にセン湾(チュンワン)の2号店をオープンする予定となっている。


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