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  ニュース     2020/03/17 19:10

延期の中国全人代、4月末〜5月初にも開催か 無料記事

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて延期が決まった全国人民代表大会(全人代、国会に相当する)について、中国は4月末または5月初めに開催する方向で調整を進めているようだ。世界各地に感染が拡大しているものの、中国国内ではピークアウトしつつあるため。外電が16日、消息筋情報として伝えた。

 全人代の会期は10日前後。その年の政策運営や経済成長率などの目標を示す最重要会議で、開催延期は極めて異例だ。

 前出の消息筋によれば、今年の全人代出席者は減少する見通し。また、地方から北京に集まる出席者は、一定の隔離期間を経る必要があるという。ただ、こうした状況下でも全人代を開幕することで、国内情勢の正常化回復をアピールする狙いがあるとみられている。

 これ以前には、「3月下旬開催」との観測も浮上していた。指導部は引き続き世界的な情勢を見極めつつ、政策方針を調整する考えとみられる。

 全人代の開幕初日には、首相が「政府活動報告」を読み上げ、その年の国内総生産(GDP)成長目標を公表するのが通例。新型コロナの影響で第1四半期(1〜3月)の景気急減速が見込まれる中、今年の目標は昨年の「6〜6.5%前後」から引き下げられるとの見方が優勢だ。国家統計局の報道官は16日の記者会見で、目標引き下げに関する質問に対して直接の回答は避けたものの、「毎年設定する成長率目標は、経済各方面の需要を反映させること、現実に即していることの2点が重要になる」と述べた。


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