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  ニュース     2020/04/23 18:59

中国:商業銀の不良債権比率2.04%、年初比0.06ポイント悪化 無料記事

 中国商業銀行の不良債権比率がやや上昇している。今年3月末時点の比率は、年初比で0.06ポイント上昇(=悪化)し、2.04%に達した。中小・零細企業、飲食、宿泊の各分野を中心に、貸出債権の劣化が進んでいる。中国銀行保険監督管理委員会が22日に報告した。

 今後の動向に関しても、少なくとも第2四半期は悪化が続くと分析している。新型コロナウイルスの流行による経済停滞が長期化したため。不良債権額や延滞、デフォルト(債務不履行)がそろって増勢となっている。ただ、上昇率はあくまで限定されるとの見方を明らかにした。

 今年第1四半期は商業銀行が多くの不良債権を処理した。1〜3月にかけた処理規模は、前年同期比で810億人民元多い4500億人民元(約6兆8400億円)あまりに達したという。中国商業銀行の貸倒引当金繰入額は、総額で6兆人民元規模を超えた。

 中国の国務院(内閣に相当)は21日の常務会議で、中小銀行の不良債権規定を緩和する方針を示した。不良債権引当カバー率(不良債権に対する貸倒引当金のカバー率)の最低要件を段階的に20ポイント引き下げる。中小銀の貸出余力を増すことが狙い。現地メディアによると、今回の規制緩和で中小銀の不良債権引当カバー率の最低要件は150→130%に低下する運びだ。

 現行規定によると、商業銀行はその規模に応じて、不良債権引当カバー率を120〜150%以上に維持することが求められる。国内商業銀行の不良債権引当カバー率は2019年末時点で186.08%だった。

 


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